垣谷美雨 うちの子が結婚しないので
垣谷美雨さんの
『うちの子が結婚しないので』
を読みました。
28歳の娘を持つ千賀子が、彼氏の気配はなし給料も安い、残業の多い毎日を過ごす娘の将来が心配になり、親婚活を開始するお話です。
まだ20代の娘であることから婚活は有利だと思っていたところ意外とそうでもなく、参加している息子たちの親たちは曲者揃いで、、、という話。
垣谷美雨さんの本は以前『夫の墓には入りません』を読んだことがあり、とても面白かったので今回こちらを読んでみることにしました。
垣谷美雨さんの小説はまだ2冊しか読んでいないですが、こういう人いるいる、もしくはいそうだよねっていう人々を絶妙なラインで描くのが本当に上手な作家さんだと思います。
根っからの悪人は出てこなくて、みんなそれぞれの嫉妬とか思惑とかがあっての行動や言動で、むかつくけどちょっと理解できちゃうことがすごく多いです。
親婚活で出てくるいろんなタイプの親子たちが本当におもしろくて、リアルで読んでて腹が立つんです（笑）
『嫁』をもらうっていう文化？の根強さが様々なタイプの親子で描かれてます。
偏食の息子の世話に疲れた母親が「もうしんどいからお嫁さんに任せたくって、、」と言ったり。
結婚する前から家を2世帯住宅にリフォームしちゃう両親がいたり。
親だけでなく息子もナチュラルに自分の家族優先の考えでいることも多くて、読んでて腹立つんですけど、絶対周りにもこういう考えの人一定数いるんだろうなーと思います。（笑）
最終的にハッピーエンドで読後感もいいし、おすすめです。
ただ、娘の友美が親婚活をすることに対して、思ったよりあっさり承諾するところが無理やり感あったというか。
わたしだったらもっと親と衝突しちゃうかもと思うんだけど。
親婚活ってフィクションだと思ってたんですが実際あるみたいですね。
お見合いみたいなものだろうけど、どのくらいの成婚率なんだろう？？
娘や息子の幸せを思ったら、どんな相手にもケチつけちゃいそうですよね。
垣谷美雨さんの本とても面白くて、すぐ読めちゃうのでまた読みたいと思います。
