池上英洋 マンガでわかる「西洋絵画」の見かた 美術展がもっと愉しくなる!
西洋絵画、特に印象派の絵画を見にいくのが好きです。
絵心がないので、正直あの良し悪しはあんまりわかりません。
海外旅行が好きで、海外の美術館に行くこともありましたが、その美術館で一番有名なやつ以外はぼーっとしちゃう感じで。
しかもその一番有名なやつすらも、「あー教科書に載ってたね」的な。
絵を見に行くようになったきっかけは本です。
原田マハさんの『楽園のキャンバス』を読んで、アンリ・ルソーの『夢』という作品をどうしても自分の目で見てみたくなりました。
そして、西洋絵画の歴史の中で大きな革命であった印象派の絵画に興味を持つようになりました。
印象派以前は室内かつ古典的な手法で描かれる絵が評価されていましたが、屋外の自然の光のもとに心に残った一瞬が描かれるようになりました。
モネやルノワールが有名ですね。
この本は西洋絵画の歴史がマンガで分かりやすく説明されています。
この本の特にいいところは、代表的な絵の『見かた』が書いてあるところです。
例えばダ・ヴィンチのモナ・リザについて、なぜモナ・リザが評価されるのか、観るべきポイントを書いてくれています。
モナ・リザの評価される点は輪郭線を用いずに点描によるグラデーションで描かれ、実在しない背景、斜め向きのポーズ、これらがのちの肖像画のスタンダードとなる要素が詰まった点です。
背景やモデルについても謎めいており、爪が描かれていないことから未完成であるとも言われています。
全ての評価される絵にはこのような観るべきポイントがあります。
絵画には興味がないと言う人も、もしかしたら観るポイントを知ればおもしろいかもしれないですね。