エドガー・ドガが描くバレエの踊り子たちに何故か惹かれてしまう
今日は絵画について書きたいと思います。
今原田マハさんの『いちまいの絵〜生きているうちに見るべき名画』という本を読んでいて、思ったことを備忘録として記録しておきたいと思ったからです。
タイトルにもあるようにエドガー・ドガについてです。
目次
エドガー・ドガ
1834年パリの裕福な家庭に生まれ、画家を志し新古典主義の画家に師事し、デッサンに優れた画家として官展(サロン)にも何度か入選しています。
印象派に合流し企画を手伝うなど、印象派の創設者の1人とみなされています。しかし本人は写実主義だと主張していました。
作品の多くはバレエを主題とする絵です。
踊り子を描くドガ
ドガというとなんとなく苦手意識があるんです。
それはやっぱりバレエの少女たちたちを描き続けたというところに、少し嫌悪してしまうところがあるからかもしれません。
なぜなのか、それはわたしが女性だからなのか、はたまた娘がいるからかもしれません。
だけれども、ドガの描く少女たちは今にも動き出しそうなんです。絵の中の少女には命がこもっているんです。
少女たちの仕草表情、踊る手足が、まさに生きていると感じられます。
他の印象派の画家であるモネやルノワールの絵は、とても明るく、見る人までも明るい気持ちにします。
わたしもモネの綺麗で明るい絵が好きです。
でもふと思いました、これは理想の景色だなと。こんなに綺麗な庭や水蓮の浮かぶ池は、私はまだ見たことがありません。
その一方でドガの描く少女たちの仕草と表情には目を離せなくなるリアルさがあります。
バレエの授業や踊りの花形(エトワール)の少女たちは今にも絵の中で動き出しそうです。
バレエの授業
踊りの花形(エトワール)
今はバレエと言えば裕福なイメージがありますが、当時はオペラの幕間で行われるもので、少女たちは貧しい労働者でした。
そして、エトワールに描かれているパトロンと思われる黒い服の男性。
これらの背景を思うとドガの描くバレリーナたちのあどけない表情や仕草が切なくなってしまいます。
それがまたドガの絵から目を離せなくなってしまう理由でしょうね。
原田マハさんの小説『ジヴェルニーの食卓』でドガの弟子であるメアリーカサットの目線で描くドガのストーリーがあります。
それを読んで、私は勝手にドガのことを『無口で不器用、しかし本当は心優しいおじさん』だと思っています。(笑)
人物像作りあげて絵画を見るのも楽しめるコツですよね😊